『サード・プレイス』
[ 作 ] ささきあり [ 絵 ] 酒井 以
[ 出版社 ] フレーベル館
中高生が利用できる施設、サプリガーデン。そこは、「自由」に過ごすことができ、さまざまな「きっかけ」をつかむことができ、「やりたいこと」に挑戦できる場所。大切な居場所を探す物語。同年代だからこそわかる登場人物それぞれの気持ちが胸に迫り、自分だったらどうするかを考えながら感想文を書くことができます。
『カラフル』
[ 作 ] 森 絵都
[ 出版社 ] 文藝春秋
「おめでとうございます、抽選に当たりました!」 生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。ユーモアあるタッチで読みやすく、さまざまな悩みを抱える「ぼく」に自分を重ねたり、違いを感じたり、死と生という少し重いテーマにもさらりと入っていくことができます。映画化。産経児童出版文化賞。
『タイムマシンに乗れないぼくたち』
[ 作 ] 寺地はるな
[ 出版社 ] 文藝春秋
人知れず抱えている居心地の悪さや寂しさ。そんな感情に寄り添い、ふと心が軽くなる瞬間を鮮やかに掬い取る。『水を縫う』(河合隼雄物語賞受賞)著者が送る、七篇の短編集。短編なので読みやすく、その中でも一番心を動かされた作品の感想文を書くとよいでしょう。
『車夫』
[ 作 ] いとうみく
[ 出版社 ] 文藝春秋
スカイツリーをあおぎ見る浅草を舞台に、車夫(人力車のひき手)の世界に飛び込んだ少年と周囲の人たちとのあたたかなふれあいを描く青春ストーリー。困難にであっても前向きに頑張る主人公に感情移入しやすいので、感想文も書きやすいでしょう。作者のいとうみくさんは、日本児童文芸家協会賞ほか受賞歴多数。
『ぼくがスカートをはく日』
[ 著 ] エイミ・ポロンスキー
[ 訳 ] 西田佳子
[ 絵 ] まめふく
[ 解説 ]松中 権
[ 出版社 ] Gakken
12歳の少年が学校劇で女性役に立候補! 波紋が広がるが、実は彼にも譲れない理由があった…。全米図書館協会の2016年度の「レインボー・ブック・リスト」選定。「大切な友だちの味方になりたい!」そんな気持ちにもなれる1冊は、国や性別を超えて、読んだ人の心を打つでしょう。
『零から0へ』
[ 作 ] まはら三桃
[ 出版社 ] ポプラ社
1945年、父を戦争で亡くし、聡一は一家を支えるために大学をやめて、鉄道総局の研究所に入所する。そこには、戦争中に軍で戦闘機の設計や製作に関わり、多くの命を奪う結果を生んでしまったことを悔いる壮年の技術者たちがいた。様々な人が、過去を乗り越え、未来へ向かう様を描いた希望の物語は、胸を打つでしょう。
『バッテリー』
[ 作 ] あさのあつこ
[ 出版社 ] KADOKAWA
主人公の巧はピッチャーとして抜群の野球センスをもつ少年。その巧とバッテリーを組むキャッチャー・豪の一年間の物語。読みやすいタッチ、心理描写が細やかなので登場人物の誰に対しても共感しながら読めることでしょう。映画やアニメにもなった、シリーズ累計1000万部を超える人気作品です。
『小説 天気の子』
[ 作 ] 新海 誠
[ 出版社 ] KADOKAWA
大ヒット長編アニメーション映画『天気の子』の、新海誠監督自身が執筆した原作小説。天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語は、映画を見た人も見ていない人にも、ぜひ読んで欲しい1冊。映像が思い浮かぶような文章は、感想文も書きやすいでしょう。
『赤毛のアン』
[ 作 ] L・M・モンゴメリ [ 訳 ] 松本侑子
[ 出版社 ] 文藝春秋
ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちの孤児アン。初めは戸惑っていた2人も、明るいアンを愛するようになり、プリンス・エドワード島の自然の中で、アンは少女から乙女へと成長してゆく。アンが巻き起す愉快な事件の数々に、人生の厳しさと人々の温かさが織りこまれた永遠の名作は、感想文にぴったりです。
『坊っちゃん』
[ 作 ] 夏目漱石
[ 出版社 ] 岩波書店
松山中学在任当時の体験を背景とした夏目漱石の代表作。歯切れのよい文章のリズム、思わずニヤリのユーモア、そして爽快感。マドンナ、赤シャツ、山嵐…、登場人物もヒト癖、フタ癖もある人ばかり。長期休みだからこそ、昔の名著に挑戦! 明治時代の話ですが、ストーリーはわかりやすいので、登場人物の個性に注目すると楽しく書けるでしょう。
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『青の読み手』
[ 作 ] 小森香折 [ 絵 ] 平澤朋子
[ 出版社 ] 偕成社
王都の貧民街で暮らす少年ノアは、ある日、奇妙な依頼をうける。「修道院から、ある本を持ちだしてほしい」。依頼主の男爵は、本と引きかえに、ノアが姉と慕う少女の行方を教える、という。ノアは、まだ知らない。みずからの運命がうごきだしたことを。一冊の本をめぐり紡がれる長編は、ファンタジー好きな人にぴったりです。
『天才 藤井聡太』
[ 作 ] 中村 徹・松本博文
[ 出版社 ] 文藝春秋
デビューでは破竹の29連勝を記録、名人・竜王を連破して全棋士参加棋戦優勝、異例の三段階昇段。史上最年少でプロ四段となった藤井聡太の活躍は、想像のはるか上を行く。師匠である杉本昌隆八段のインタビューを中心に、トップ棋士・若手棋士から語る姿など、藤井聡太の素顔がみえてくる。心を動かされる言葉やエピソードの数々に、感動した気持ちをそのまま感想文に書くことができます。
『なぜ世界には戦争があるんだろう。どうして人はあらそうの?』
[ 作 ] ミリアム・ルヴォー・ダロンヌ
[ 訳 ] 伏見 操
[ 出版社 ] 岩崎書店
遠い祖先の時代から、戦争をしてきた私たち人間。戦争が好きな人間なんていないのに、どうしてなくならないの? 昔の哲学者や偉人たちの言葉を引用しつつ、わかりやすい言葉で語りかけてくれます。戦争はなくせるのか、自分なりに感じたことや考えたことを素直に感想文にしてみてください。
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『かくれ家のアンネ・フランク』
[ 作 ] ヤニー・ファン・デル・モーレン
[ 訳 ] 西村由美
[ 出版社 ] 岩波書店
明るく好奇心いっぱいの女の子アンネは、13歳のある日,家族で隠れ、潜んで暮らすことになります。外は戦争、でもアンネの心のなかはいつも自由でした。喜びや怒り、夢や恋の悩みを、アンネは親友に打ち明けるように日記帳につづります。戦争の時代に生きるとは? アンネが暮らしたオランダのジャーナリストによる伝記物語。平和について考えることができます。
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